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2017年10月7日

大久保神社・・・中井権次一統の足跡を巡って・・兵庫県養父市大久保

中井権次一統の足跡を巡って・・・兵庫県養父市大久保218-1、大久保神社を参拝します

前回、別宮八幡神社を参拝して、写真下、山道、ハチ高原のスキー場あたりを下ってきました・・
赤丸が、大久保神社です・・・
この付近は、スキー客用の旅館、ロッジ、民宿が沿線に・・そりゃ、多いこと・・・当たり前ですが・・・
しかし、もう少しで、見落とすところでした・・・
左へカーブするところの社が眼に入らなかったら、恐らく、行き過ぎて、探し回ることでしたでしょう・・・(^_^;)
「P」ができません・・・仕方なく、カーブですが、ギリギリ幅寄せして、「P」・・・m(_ _)m
社殿?見えてきました・・・

社殿ではなく、立派な覆屋でした・・・その内に・・・おおぉ・・・見えますね!
手前の石燈籠は、弘化四年(1847)、読めますね・・・

覆屋の中・・・見事な社殿、向拝の彫刻ですね・・・

        左、脇障子・・・(SONY-RX100 フラッシュのお陰で、う~ん? 今一です)



    右、脇障子・・・



脇障子の裏に、朱色の刻銘を発見・・・
・・・彫刻師 丹州柏原城下 中井丈五郎橘正次・・
丹州柏原城下・・と、あるね!



龍の目線に併せて・・斜め下から・・・
木鼻の唐獅子の目尻に朱色が確認できますね・・





養父市のまちの文化財より・・

まちの文化財(109) 大久保神社の彫刻 ・・・
道路から少し登った大久保集落の最も高い場所に、大久保神社があります。この参道の入口には幹の太い迫力のあるカツラの古木があります。
昭和37年11月、ハチ高原に上がる道路を建設するため、この位置に移転しました。
本殿は、屋根が寄棟造で向拝は唐破風付という形態をもつ一間社です。
本殿の正面には、保存状態のよい中井正次の彫刻があります。
丹波の中井家彫刻です。雲の上を飛ぶ龍の彫刻で、大きく口をあけて舌を出して目が光っています。
目はガラスで作った玉眼という技法です。
龍の胴体は、左側から右側に伸びて反転させ、顔は左側をにらんでいます。
さらに尻尾は、胴体の左側から雲の間に隠れて、頭の右側から突然出てきます。
胴体を見え隠れの位置において表現し、空を飛ぶ龍を立体的に、鮮やかに表現しています。
中井家は龍の彫刻を得意としました。
龍の上には、雲の上を飛ぶ二羽の鶴があります。
そして屋根の軒先には鳳凰の彫刻があります。 そして向拝の柱には、正面に一対の獅子の彫刻、側面には長い鼻と牙、前足をもつ貘(ばく)の彫刻があります。
象のようにも見えますが、悪い夢を食べるという貘です。
さらに脇障子という部材には、飛び跳ねる獅子や岩穴にひそむ子猿を空から狙う鷹が描かれています。
脇障子には「彫刻師、丹州栢原(丹波国柏原)城下住人、中井丈五郎橘正次」の文字が彫られています。
丹州栢原は丹波市柏原町柏原です。
中井丈五郎と中井正次の彫刻であることが分かります。
中井家の『神社仏閣彫物細工万覚帳』には、安政三年(1856)七味熊次庄大久保村の神社の仕事を行った、大工は新屋村の十次郎であるという記録があります。
この建物が現在の大久保神社の本殿です。
中井正次の彫刻は、市内では能座の中尾神社本殿、但馬では香住の大乗寺山門にあります。この彫刻は中井家らしい迫力のある彫刻です

この養父市のまちの文化財(109) 大久保神社の彫刻を読めば、中井権次一統の技が、詳しく記され、改めて、よ~く、分かります・・・詳細な、文化財紹介には、感謝いたします・・・

勉強させられました・・・

・・・近い日に、能座の中尾神社本殿に参拝します・・・





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