京都府舞鶴市吉坂上、田口神社を訪ねます
本殿は、府指定文化財・・拝殿は、府登録文化財、石燈籠は、市指定文化財という田口神社です
・・・近世丹波・丹後における建築界の動向・・・と、いう論文を発見・・・以下、一部引用
近世の丹波・丹後の社寺建築にみられる建築的特色は・・・
・妻飾は斗栱を二段に組み、二重虹梁を積み上げる
・一間社流造にも軒唐破風を設けることが多い
・向拝頭貫と虹梁との空間を大きくとり彫刻で埋める
・構造体と一体化された彫刻が現れる
・とくに舞鶴(旧丹後国加佐郡)では身舎扉を一面の唐草などの透し彫りにする
過剰な装飾で覆われた建築が造営されたとき、その装飾度の指標として、彫物代の全工費に占める割合で測ることができよう・・・その例として田口神社を例としてみてみよう・・・
その田口神社の全手間の3分の一をも彫刻が占めているとある
・・・と、いうことで、田口神社を訪ねました
社頭です
田口神社縁起
御祭神:豊受皇大神、日本得魂命、誉田別尊
境内社:厳島神社、武大神社、乳岩神社
由緒:当社は白鳳三年(653)この地方の国主でありました日本得魂命が校倉をお建になり、豊受皇大神を勧請して ここに田口祠を創始されたと伝えられ 以来一千三百有余年を経た古社でございます。
豊受大神は伊勢の外宮・誉田別尊は宇佐八幡宮が大元でありまして 産業の司神であり五穀豊穣・開運除厄・縁結び・安産など、あらたかな霊験がありますので 昔から多くの人々に親しまれ崇敬されてまいりました。
又、近世に於ては歴代藩主が毎年秋の大祭に参拝され、その時は猿楽や三番叟が献奏されたと記録されております
道路脇に立つ、市指定文化財・・・石燈籠
・・・室町時代(享徳三年)に奉納された大きな自然石の燈籠です
境内へ・・・
・・・舞殿・・・
社殿全景
・・・拝殿・・・
明和三年(1766)田辺藩主牧野備前守惟守を大檀那として造営された三間社流造(身舎桁行15尺)
・・・残念ながら、頭部が無い・・・
ふところは、鶴か
その下、龍・・・
・・・これも、残念ながら、眼と一部が脱落しているようです
右側、蟇股
左側、蟇股
木鼻
右側
身舎扉
・・・透し彫ですね・・・豪華です
境内社へ
代々の狛犬
上から二段の狛犬の様相はわかりませんね
御神木
大欅
厳島神社
・・・近世丹波・丹後における建築界の動向・・・と、いう論文がPDFで公開?されています
その内容は、中井権次一統の足跡を巡っている私にとって大変興味深いもので、熟読を繰り返しております
その論文で知った、田口神社・・・三間社流造という大きな社殿、彫刻師は不明ですが、彫刻も見事なものでした
・・・遠路、訪ねてきた甲斐がありました
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